ボサノバについて
ボサノバの歴史
ボサノバは1950年代後半にブラジルで生まれた音楽です。
ブラジルの作編曲家、アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)と歌手でギタリストのジョアン・ジルベルトによって生み出されました。
サンバがルーツになっており、ジャズの影響を大きく受けています。
特徴であるギターのバチーダ奏法は、ジョアンが考案しました。
レジェンダリー
押さえておかなければならないアルバムは、何と言ってもジョアンの『レジェンダリー ~ジョアン・ジルベルトの伝説~』というアルバムです。
このアルバムは、ジョアンの初期の3部作を1枚にまとめたものです。
ボサノバ永遠のマスターピースであり、このアルバムに含まれる曲はほとんどがボサノバスタンダードです。
しかし、ジョアンはこのアルバムがオリジナルの曲順などと違っていることなど構成に納得しておらず、法定に告訴、勝利し発売禁止にさせました。
ですからCDは手に入らないのですが、音質は完全にオリジナルと同じとは言えませんが、同じ内容のCDが出回っております。
また、アマゾン プライム・ミュージックでも聴くことが出来ます。
世界に広まったきっかけ
世界に知られたきっかけとして、最初の曲は1958年の『想いあふれて(Chega de Saudade)』ですが、1963年にアメリカでジョアン・ジルベルトとジャズサックス奏者のスタン・ゲッツによって録音された『ゲッツ/ジルベルト』というアルバムの曲『イパネマの娘』が大ヒットし、世界にボサノバが浸透するきっかけとなりました。
私はスタン・ゲッツという人のビブラートが好きでないし、守銭奴でジャンキーというところでも嫌われぶりは最高潮なのですが、なぜかサックス吹きには人気があります。
多分テクニカルな部分で響くものがあるのでしょう。
ジョアンはレコーディング中、ゲッツがボサノバを理解していないことに腹を立て「バカ」と罵ったというエピソードもあります。
ジョアン・ジルベルトについて
ジョアン・ジルベルトという人をもう少し詳しく記します。
1931年6月10日生まれでボサノバを創った人物であり、『ボサノバの法王』 『ボサノバの神』などと呼ばれることもあります。
異常なまでの完璧主義者であり、ギターへのあまりの執着ぶりに父親が精神の異常を考え、病院に連れて行ったなどの逸話が残っています。
マルコス・ヴァーリについて
他に重要な人物として、マルコス・ヴァーリが挙げられます。
1943年9月14日生まれでブラジルのシンガーソングライター、ギタリスト、キーボーディストです。
ボサノバに限らず、幅広くジャンルの枠にとらわれない活動しています。
ボサノバの時代から今に至るまでブラジルのポピュラー音楽にとって重要な人物です。
ジャズ・ボサ
また、楽器演奏が主体のジャズ・ボサ(ジャズ・サンバ)もあります。
グループとしては、タンバ・トリオが挙げられます。
作編曲家でピアニストのルイス・エサ、フルート奏者のべべート、ドラマーのエウシオ・ミリートのトリオです。
高い演奏技術とコーラスワークが魅力です。
まとめ
ボサノバ風のアレンジの曲はよく耳にするものです。
皆さんの好きなアーティストも、ボサノバ風の曲を演奏しているかもしれません。
ボサノバを意識して聴いてみてください。