ニコチンについて
ニコチンの効果
ニコチンが体内に入ると、脳内で神経伝達物質であるドーパミンが放出されます(他にセロトニン、ノルアドレナリン、グルタミン酸など)。
これにより、満足感が得られます。
2相性の効果
ニコチンは、鎮静作用と覚醒作用両方の作用を併せ持っていて、「2相性の効果」と呼ばれます。
この例えが合っているのかわかりませんが、薬剤で言うところのパーシャルアゴニストというところでしょうか。
アゴニスト(刺激薬・作動薬)であると同時にアンタゴニスト(遮断薬)でもあるということだと思います。
少量だと、鎮静作用・リラクゼーション作用が現れ、摂取量が増えると覚醒作用が現れます。
これらの作用は、急激に入れ替わります。
これらは人によって違うようです。
ニコチンと報酬回路
脳内の神経回路には、「報酬回路」というネットワークがあります。
薬物を用いることなく、普通に欲求が満たされると満足感をもたらす回路です。
ニコチンはこの「報酬回路」に働きかけます。
これにより、精神的・身体的にニコチンに依存してしまうこともあります。
依存症に陥ると、不快な離脱症状を改善するためにニコチン摂取を繰り返します。
ニコチン耐性
ニコチン耐性の特徴は、形成も消失も早いことです。
ニコチン代謝は個人差があります。
つまり、ニコチン摂取を我慢するほどニコクラ(ニコチンの作用で頭がクラクラすること)しやすいということになります。
ニコチンの離脱症状としては、ニコチンへの渇望、焦燥感、イライラ、不安、緊張、抑うつ、集中力の低下、眠気、睡眠障害などがあります。
依存気質の方は最初から手を出さないことが肝心です。
私とニコチン
私は若い頃からタバコ(「セブン・スター」や、今はもう発売されていないルパン三世の次元が吸っている「ポール・モール」というタバコ)を嗜んで来ましたが、2007年1月1日から2015年12月16日までの約9年間、タバコを止めていました(こういうときSNSは記録があるので便利です)。
タバコを止めるとき、最初の1週間はニコチンガムを使用してその後の9年間は一切ニコチンを摂取していません。
2015年のクリスマスも迫った頃、精神的にかなり参っていて、すがるような気持ちでたばこを吸いました。
その時、かなり気分が良くなりました。
思わず笑顔になったほどです。
それ以来、自分にはニコチンが必要だと確信しました。
もう止めるつもりもありません。
私のようにQOL(生活の質)が上がると考え、かつ依存を断ち切るだけの意思を持つ人は大人として嗜んで良いと思います。
私は精神藥も服用しているのですが、私の場合下手な精神藥よりもニコチンの方が精神安定には効果を発揮します。
依存症
依存のなかには、意思の力だけではどうにもならない脳の病気としての依存症があります。
鎮静作用のある物質としては、アルコール、モルヒネ、ヘロイン、精神安定剤、睡眠薬等、中枢神経抑制薬があります。
覚醒作用のある物質は、コカイン、覚醒剤などです。
他に幻覚等の知覚変容を起こす物質で、LSD、メスカリン、シンナー等があります。
依存は精神的依存、耐性の形成、摂取量の増加、身体的依存と進んでいきます。
これらの依存症になると、薬物療法とカウンセリングの力を借りることになります。
違法な薬物には、絶対に手を出さないことです。
マナーと健康面
ニコチン摂取されるかたは、健康面やニオイの面で周りの人への配慮を考えて対策をお願いしたいと思います。
また、ニコチンは血管を収縮させる作用があるので血管への負担が大きくなり脳や心臓などに影響を及ぼします。
妊娠希望の方、妊娠中の方は摂取しない方が良いです。
リスクを理解したうえで嗜んでください。