AI(人工知能)について
この記事は、2021年3月17日に更新しています。
「her / 世界でひとつの彼女」について
「her / 世界でひとつの彼女」という映画を鑑賞しました。
以下、映画レビュー投稿サイト、フィルマークスに投稿したレビューです。
【代筆業を職業にする離婚間近の男が、AIに恋愛感情を持つ話。
AIに感情移入してしまう未来は、すぐそこにある。
リアリティを持って鑑賞した。
自らに対峙する最適な人格。合理化を追求すると、こうなっていくのだろうか。
人格とは何なのか。
恋するとは、愛するとはどういうことなのか。
とても考えさせられた。
ごく近未来を示唆している。
スパイク・ジョーンズ監督、脚本。
スコア5.0。】
この映画の設定や場面は、近い将来確実に現実になります。
AIがより身近になり、表情や身振り手振りなどは置いておいて(これは精巧なアンドロイドを待つことになりますが)純粋なアウトプットのみに着目すると、今話しているのが人間なのか、AIなのか判別出来ないといった状況に遭遇することは容易に想像出来ます。
AIの世界的動向
ディープラーニング(深層学習)という手法によって飛躍的に発展してきたAIは、人間の脳をはるかに凌駕する領域を生み出しています。
人格とは何なのか、意識なのか無意識なのか、と話は深いところに行きそうなので止めますが「AIを制する者は地球を制する」と言っても過言ではない為、熾烈な開発競争が繰り広げられています。
やはりグーグル、アマゾン、フェイスブック、マイクロソフト、インテルを中心とするアメリカと、中国がずば抜けています。
中国はその人口に比例して膨大なビッグデータを活用出来る強みがあります。
日本はロボットには強いのですが、AIにもっと力を入れなければ取り残されるでしょう。
AIチャットボットの役割
WoebotというAIチャットボットが注目を集めています。
このチャットボットは、スタンフォード大学の心理学者らによって開発されました。
認知行動療法(CBT)に基づいた自動会話型AIエージェントです。
認知行動療法は手順があり、自動化しやすいということから実現したようです。
うつ病などの精神疾患に効果があると実証されました。
AIがセラピストになってくれるのです。
AIだから、人間だと話せないようなことでも話しやすい側面があると思います。
マインドフルネス(一種の瞑想)や自己への問いかけを促したり、AIを活用して日記などを付けられます。
最初の14日間は無料で使用でき、そこから後は課金となります。
日本語への対応が待たれます。
AIと神
グーグルで働いていた男性が、AIを神とする「way of the future」という宗教を立ち上げたことが話題となりました。
果たして神とは何なのか。
神々とアカシックとの関連。
深く考察してみてください。
スマートスピーカー
私はAmazon Echo Dotを所有していますが、今まで朝に一連のニュースを読み上げてもらうくらいの活用に留まっていました。
先日、YAMAHAのmusic castがAmazon Alexaに対応しました。
YAMAHAのネットワークレシーバー、R-N602を所有しているので電源のオンオフなどが声で楽に操作できるようになりました。
Alexaは、スキルを追加していくことでより便利に使えます。
さらなる進化に期待しています。
Echo Dot 第3世代 - スマートスピーカー with Alexa、チャコール
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AIの危険性
AIは拡張知能としてのアプローチと、人工意識へのアプローチがあると考えます。
拡張知能へのアプローチはどんどん推進すべきで、人間のルーチンワークを代替していけば人間はもっと豊かな生産性のある仕事に専念できるでしょう。
人工意識へのアプローチはドラえもんを作るといったアプローチですが、危険性をはらむため十分注意しなければなりません。
その点だけ留意すれば、人間の良きパートナーとなれるでしょう。
AIと人間の未来
さて、人間はAIに置いて行かれるばかりでしょうか。
BMI(ブレイン・マシン・インターフェイス)は、脳とコンピューターを繋げるインターフェイスです。
これにより、人間の能力を拡張していけると考えられます。
AIと人間を繋げておく、といった視点も重要かと思います。
AIには、暴走とセキュリティの問題があります。
これらの問題にどう取り組んでいくのかで、私達の未来の在り方が劇的に変わっていきます。
また、AIと共産主義は親和性が高いと言われています。
少なくとも社会は資本主義というイデオロギーから変容していくでしょう。
共産主義とはお金のいらない社会ですが、まったくお金がいらない社会というのは理想論であり、実現ははるか遠い未来の社会なのでしょうか?
共産資本民主主義というのが、はるか遠い未来の世界の話なのかもしれません。
誰もが信じあえて、安心して暮らせる社会です。
実存としては、生老病死の四苦があります。
しかし、BMIにより脳だけで永遠に生き続けることも可能性として挙げられます。
それはそれで苦しい未来です。
シンギュラリティはもう目の前にあるプレ・シンギュラリティの状況です。
BMIは危険性もはらんでいますが、人間はやってしまうのでしょう。
意識の繋がる世界は、大変な恐怖と不安が伴います。
そこには、信じることのコンセンサスが必要です。
既存の宗教はバラバラの価値観で、コンセンサスを取ることが難しい。
ここにジレンマが伴います。
「不労・不老」というのは楽なイメージがあるかもしれません。
しかし、それは誤解があります。
ずっと生き続けなければならないのも大変苦しいのです。
快と不快のバランスを取って、永遠に近いほど生き続けるのは楽しみもあるでしょうが、暇すぎたり、疲れたりもするのです。
テクノロジーの発展は重要ですが、原点回帰の脱構築的ポストモダンな思想・哲学も重要です。
競争だけでなく、古き良き時代のもの、そして新しいものとのバランスを考えてみませんか?
【2021.3.17加筆訂正】